「待ち時間」どう過ごす?~笑プラスでの取り組み~
みなさん、こんにちは。
東京都昭島市にある生活介護「笑プラス」で支援員をしております、小川です。
笑プラスは、重度の知的障害のある方々が、日中活動の場として利用されている生活介護事業所です。
夏の暑さも和らぎ、過ごしやすい日も多くなってきましたね。
最近、私は2人の娘がそれぞれ習い事を始めたことで、習い事が終わるのを「待つ」という、お一人様時間ができました。
その時間には、スケジュールの確認をしたり、献立を考えるためにレシピを調べたり、ネットショッピングをしたりして過ごしています。
皆さんは、ふとした待ち時間や空き時間を、どのように過ごしていますか?
時間やタイミングに合わせて、それぞれ自分なりの過ごし方をされていることと思います。
しかし、自閉症のある方の中には、「待ち時間」や「空き時間」を苦手とする方がいます。
今回のブログでは、
〇なぜ待ち時間が苦手なの?
〇笑プラスでの取り組み
についてご紹介していきたいと思います。
〇なぜ待ち時間が苦手なの?
笑プラスの一日のスケジュールは、
午前:外活動(散歩・ドライブ)
↓
昼食
↓
作業①
↓
午後:外活動(散歩・ドライブ)
↓
作業②
という流れになっています。
活動から昼食までの間や、昼食から作業①までの間など、次のスケジュールへ移行するまでに「待ち時間」が発生します。
自閉症のある方には、
①見通しを持ちにくい
②目に見えないものを理解することが難しい
③どこを見たらよいのか、どこで活動したらよいのか分かりにくい
といった特性があります。
そのため、
「次のスケジュールまで、待ってね」
「好きなように過ごしてね」
という曖昧な待ち時間が発生すると、
「いつまで待てばいいの?不安だな……」
「早く次の〇〇がやりたい!」
「今は何をする時間なの?」
と、不安になったり、ソワソワしたりすることがあります。
「何をして過ごせばよいのか」が分からない時間は、不安を感じやすく、混乱につながることもあります。
そこで笑プラスでは、その方にとって「過ごしやすい」「理解しやすい」ツールを使用し、
「やることが曖昧な待ち時間」から、「今は〇〇をする時間」へ
と、やることや過ごし方を明確にする支援を行っています。
〇笑プラスでの取り組み
① 見通しが持てるスケジュールを提示する
スケジュールを提示することで、
「次は〇〇をするんだ」
と見通しを持って時間を過ごすことができます。
スケジュールといっても、全員が同じものを使用するわけではありません。
掲示するスケジュールの数やボードの形、イラスト・写真など、お一人ひとりの理解の仕方に合わせて、分かりやすいものを提供しています。

② 時間を「見える化」して伝える
「始まり」と「終わり」を明確にすることも大切です。
・終わりを明確に伝える
タイマーや砂時計を使用し、
「タイマーが鳴ったらおしまい」
「砂が全部落ちたらおしまい」
と伝えることで、活動の終わりを分かりやすくします。
終わりが分かることで「いつまで続くのだろう」という不安を減らし、見通しを持って過ごしやすくなります。

・「あとどのくらい?」を視覚化する
デジタル砂時計やタイマーを使用することで、数字を理解することが難しい場合でも、
「あとどのくらい?」
「どうなったらおしまい?」
ということを、視覚的に伝えることができます。

③ 余暇課題・物品を提供する
その方の興味・関心に合わせて、無理なく取り組むことができる余暇課題・物品を提供しています。
ただ物品を提供するだけではなく、タイマーなども合わせて使用することで、
「今は〇〇をする時間」
「タイマーが鳴ったらおしまい」
と、過ごし方や活動の終わりを明確に伝えます。
そうすることで、見通しを持って取り組みやすくなります。

〇利用者様が、1日を安心して過ごすために
「そんなにスケジュールを詰め込むの?」
「細かく時間や過ごし方を伝える必要があるの?」
「それでは疲れてしまうのでは?」
と思う方もいるかもしれません。
しかし、自閉症の特性を理解し、その方に必要な支援を行うことで、利用者様が持っている力を発揮しやすい環境をつくることができます。
また、お一人ひとりが安心して1日を過ごせる環境を整えることは、自分でできることを増やしたり、活動の幅を広げたりすることにもつながります。
これからも、利用者様にとって安心でき、過ごしやすい時間を提供していけるよう、日々取り組んでいきたいと考えています。
笑プラスでは、随時見学を受け付けています。
少しでも気になった方は、ぜひお問い合わせください。
TEL:042-519-4721

