避難訓練~重度知的障がいを持つ方が参加する~
昭島市にある生活介護、笑プラス(えみぷらす)の支援員、村野です。
当事業所では引き続きコロナ対策として、
マスク着用、換気消毒を随時実施しています。
今月は避難訓練を実施しましたので、
その様子をご報告します。
笑プラスでは重度知的障がい、自閉症の方が多く通所されています。
”いつもとちがうこと”
が苦手な方がとても多いです。
”いつもとちがうこと”に直面すると混乱し、
強い拒否の言動や、叩く噛む駆け出すなどの危険行為が生じやすいです。
そのため、半年に1度しかない、いつもと違い過ぎる避難訓練の実施にあたり、
利用者様一人ひとりに合わせた個別のアプローチを行いました。
まずスケジュールに、各利用者様がそれぞれ視覚的に理解しやすいように予定を組み入れました。
次に避難場所への誘導方法を個別に設定しました。
集団で行ける方、マンツー対応が良い方で区分けをし、
避難先での待機時間が苦手な方を誘導順の後方に設定しました。
外が苦手で拒否の強い方は職員複数名を配置しました。
車通りがあるため、目的地までの道路上にも職員を配置しました。
サビ管がサイレンの音を鳴らし、「火事です、逃げて下さい」とアナウンスをして訓練スタートです。
誘導係の職員が外へ誘導し、順次近くの神社まで向かいます。
待機時間が分かりやすいようにタイマーを持参したり、
避難訓練用の行先カードを携帯するなど、
22名の利用者様がそれぞれ指示や視覚提示を理解しながら出発しました。
いつもと違う環境で拒否が見られる方もいましたが、
職員側の想像以上に落ち着いて参加されている様子が見受けられました。
いつか来るかもしれないその時に、
今回の避難訓練が役立つことを願っています。