こだわり保存の法則 ~あれが気になってしょうがない~
昭島市にある生活介護笑プラスより、今回は通所されている利用者様についての内容です。
【質量保存の法則】
「化学反応の前と後で物質の総質量は変化しない」とする化学の法則である。現在は自然の基本法則ではないことが知られているが、実用上広く用いられている。(Wikipedia)
ふむ。
中学生か高校生の時に聞いたことがあったような気がしなくもない。
さて、どうしてこんな話から始めたか?
それは外部研修にて。【こだわり保存の法則】という話を聞いたからです。
内容はたしか・・・
「内容は変化するが、こだわりの総量は変わらない」というものでした。
生活介護笑プラスで受け入れを行っている利用者様の中にも様々なこだわりを持つ方がいます。
上記の法則、聞いた時は「本当に?」と思ったのですが、実際にそれらしきものを確認できたので
今回はそのご紹介です。
M様 20代 男性 自閉症スペクトラム障害
まず、以下のこだわりが見られました。
〇公園の手洗い場にある蛇口の向きを直す。(全部下向きに直す。)
〇マンホールを通過する際にやり直しが見られる。(右から通過するか?左から通過するか?)
〇公園の入り口が2か所ある場合、入った方から出たがる。(別の出入り口から出た場合やりなおす。)
上記の行動。いずれもなくなったのですが、代わりに次のこだわりが見られました。
〇自動販売機横のごみ箱の位置を直す。(ほぼセットで置いてあるゴミ箱をまっすぐに。)
〇公園にあるパイロンの重りを向きを直す。(以下写真、しましまパイロンの黒い部分。)
〇塀と電柱の狭い間を通る。(こどもがよくやったりしますよね。)
この2番目の行動もなくなったのですが、現在は次のことに注意しています。
〇民家敷地内の水道の向きを直す。(これも下向きに。)
〇店頭に出ているアルコール消毒器の向きを直す。(縦だったか横だったか忘れました。)
〇開いているグラウンドや畑に至るゲート入口を閉める。(開いてるときは人がいる時なので気まずい)
特にアルコールの消毒スプレーはどこでも見かけるようになりましたね。
当事業所でも職員用の出入り口にはスプレーを設置しており、
外から戻ってくる際は必ず消毒しております。
利用者様用の出入り口に置くと、向きやプッシュ回数にこだわる方もいらっしゃいますので、
外から帰ってきたら職員が一人ひとり消毒しています。
といった具合で内容は変わりますがゼロにはならないことが確認できました。
通り過ぎたのにわざわざ戻ってこだわりを消化する等の行動もよく見られました。
ですが今のところ比較的穏やかにお散歩することができています。
さて、
この【こだわり保存の法則】どのように対応していきましょうか?
彼の場合の対応は別の回にてご紹介します。
生活支援員の紙谷でした。