生活介護でのアセスメント紹介② ~言葉・文字編 その1~

皆さんこんにちは!昭島市の生活介護笑プラスで生活支援員をしている志村です。

前回の投稿からかなり間が空いてしまいました…。

ですが、手指消毒やマスクの着用などの感染症対策は欠かさず毎日の支援に取り組んでおります!

 

 

 

 

 

アセスメント紹介シリーズ第2弾は、言葉や文字の理解度のアセスメントです。

活動中の様々な場面で、職員が利用者様に何かを伝えることがあります。

「次はこれをします」「○○に行きます」などですね。

ここで重要となるのが、「どの伝え方が理解しやすいか」です。

重度知的障害がある自閉症の方には、口頭での指示が理解しにくい方がいらっしゃいます。

そのような方に、

「○○さん、次は散歩に行きましょう。

玄関に行って靴を履いてください。目的地は△△公園です。・・・」

と口頭で伝えると、

「今何を言われたんだろう・・・!?何をすればいいんだ・・・??」

と混乱してしまい、パニックになってしまう可能性も!

なので、どのように伝えるのが理解しやすいのかを利用者様一人ひとりに対しアセスメントしています。

 

言葉(口頭で伝える)、文字、ジェスチャー、絵など、伝え方にはたくさんの方法があります。

今回のブログでは、主に「言葉」「文字」の理解度をアセスメントする方法に焦点を当てます!

 

 

 

 

 

笑プラスでは、発達検査として販売されているツールと、利用者様の状態に合わせて職員が作成したツールを組み合わせて使用しています。

そのツールが以下の3つです。

 

①PVT-R 絵画語い発達検査(発行:日本文化科学社)

語いの理解力の発達度を把握するための検査です。

日常で目にする物や場面を示す4つの絵を見て、検査者が言う単語に最もふさわしい絵を選んでもらいます。

対象年齢は3歳0カ月~12歳3カ月です。

本事業所に通う利用者様の多くは18歳以上なので本来は対象外なのですが、初回体験時などおおまかに言葉の理解度を把握したい時に使用しています。

 

②TTAP

2つ目は、以前のブログでご紹介したTTAP(TEACCH移行アセスメントプロフィール)という検査です。

コミュニケーションに関する2つの検査項目を抜き出して実施します。

●文字による指示の理解

 

文字で書かれた指示を読み、実行できるかどうかを確認します。

(例)「ボールを私にください」と書かれた文字カードを提示する。

 

 

●言葉による指示

 

いくつかの指示を口頭で伝え、実行できるかどうかを確認します。

(例)「私に箱をください」と口頭で伝える。

 

 

これら2つの検査を通して、文字と口頭のどちらが理解しやすいか、一度に伝える長さはどのくらいがよいのか、などを把握します。

 

 

③絵と文字のマッチング(笑プラスオリジナル)

3つ目は、笑プラスで作成したオリジナルアセスメントです。

このアセスメントについては、次回のブログで詳しくお伝えしたいと思います!

 

次回もお楽しみに!急に冷え込んできたので、体調にお気をつけてお過ごしください!

 

 

<参考元>

上野一彦,名越斉子,小貫悟著(2008)PVT-R 絵画語い発達検査手引,日本文化科学社.

梅永雄二(監修)今本繁,服巻智子(監訳)ゲーリー・メジボブ,ジョン・B.トーマス,S.マイケル・チャップマン,エリック・ショプラー著(2012)自閉症スペクトラムの移行アセスメントプロフィール:TTAPの実際,川島書店.