職員サイドも構造化? ~トイレは空いているか~
昭島市にある生活介護笑プラスより支援の工夫をお届けします。
こんにちは、生活支援員の紙谷です。
『世の中なんでも売っているな』と思うことがありますので、今日はそのお話をひとつ。
まずはじめに、
よく『構造化』という言葉が出てくるかと思いますが、
これはなにも利用者様に限ったことではありません。
みんなの生活がしやすくなる工夫はいたるところにあります。
『信号』とかもそのひとつですよ。
では本題。
笑プラスで利用者様をトイレに誘導する際にひとつ困ったことがありました。
というのも、トイレは廊下を曲がった先にあるので、以下の問題が起きます。
最も遠いフロアから。
突き当りとなるパーテーションを左に曲がったところにトイレが2つあります。
『活動しているフロアからだと、トイレが空いているかどうかがわからない。』
これを確かめるために、ある程度職員も声を出してトイレの空きを確認してもらうわけですが、
いちいち声を出しているとその都度利用者様の刺激になってしまいます。
この問題、視覚的に何とかならないものか?というのが思考の出発点です。
まず思いついたものが『ライトによる判別です。』
具体的には廊下の曲がり角、その頭上にライトがあるので、そのON-OFで知らせるというものでした。
この方法の不便な点は、メッセージが2種類しか設定できないところです。
といった感じです。
では片方空いている時はどうするのか?
・・・次
ライトの位置はわるくないのでそのバリエーションを増やすことはできないか?
と考えてみました。具体的には『色による判別です。』
丁度クリスマス前後の時期、色が変えられる電球というものがないものだろうか?
・・・・・
・・・あった!!
リモコンで色が変えられるLED電球を発見。探せば見つかるものですね。
これを使用すると、
白:A〇 B〇 青:A〇 B× 緑:A× B〇 赤:A× B×
※〇は使用可 ×は使用不可
ふむ、これは使えそうですね。
・・・とはいえ。
このカラフルライト作戦の不便な点は、リモコン操作が必須な点です。
トイレ付近にいる職員は、特に女性利用者様がトイレに入る場合、一緒に介助に入ります。
その際、別の利用者様がトイレに来た場合等は操作が難しいと予想されました。
う~む・・・、保留で。
そしてさらに思考を巡らせました。
『トイレ使用中に作動するフルオートなものがいい』
実は理想的な装置については一番最初に思いついていました。
そう、新幹線内で見られるあれです。
使用中にのみ光るランプです。
そこで次に思いついたのが、『人感センサーライトの応用』です。
人が通ると光るあのセンサーライト、送信と受信が別々のものはないものか?
あるいは別々に分解、改造することができないものか?
・・・・・
・・・さすがにこれはないか。
と思いきや、イメージしていた物とは別にこんなものを偶然発見することができました。
なんとこのライト、それぞれ無線でつなげることができ、
1つ点灯するとつないだランプすべてが点灯するというおもしろ仕様となっています。
つまり、
トイレの中でが点灯すれば、トイレの外でも点灯するようにできるということです。
A使用中 AB使用中 B使用中
この導入により、フロア内のどの場所からでも、声かけすることなく、
トイレ使用の有無を確認することができるようになりましたとさ。
思ったより長くなってしまいました。すみません。
声かけしないということは、飛沫感染リスクが下がるということ。
感染症対策にもなりましたね。
それでは。